国民年金だけで貯蓄がなければ満額もらえても今から準備を!
日本年金機構によれば、仮に40年間しっかり国民年金保険料を支払い続けても、満額で月額65,075円しか支給されません。
満足に支払っていない人もいるので、平成25年度の国民年金平均受給月額は54.544円でした。
厚生年金の平均月額は145,596円です。
国民年金よりはいいけれど、どうなんでしょうか。これで暮らしていけますか。
国民年金保険に加入する人は、会社員以外の自営業やアルバイトです。これらの人達って現在1962万人もいます。
厚生労働省が出しているグラフですが、こちらを参考にお話します。
1962万人の労働人口が非正規雇用です。
この数字は全労働人口の約40%です。
約40%の人が、平成26年度現在、非正規雇用で国民年金を払っている可能性が高い人。
可能性が高い。と表現したのは、払っていない人、あるいは払うことができない人(賃金が安すぎて)もいるから。また、契約社員や契約社員の人は厚生年金に加入している場合もあるので、この人数がすべて国民年金というわけではありません。
さらに年齢別で見てみると44歳までの割合が約46%。
若い頃から非正規雇用の人って、年齢が上がってから正規雇用になれる割合って物凄く低いです。
つまり、44歳までの非正規雇用の約930万人は20歳を過ぎてから今までづっと国民年金を払ってきたか、はらってきていないか、どちらかってこと。
逆に45歳以上で、現在非正規雇用の人達は、以前は会社員で厚生年金に加入していた可能性が高い。
なぜなら
就職氷河期と呼ばれる時代に日本が突入したのが1991年頃です。
1991年2月を境に安定成長期が終焉した。景気が後退するなかで、バブル期の過剰な雇用による人件費を圧縮するために、企業は軒並み新規採用の抑制を始めた。さらに、同時期の政界では短期間で枠組が著しく変動する大混乱のさなかにあったため、政府が景気対策に本腰を入れて取り組むことが困難な状況であった。
1991年に大学を卒業した人は2015年現在46歳。
1991年に高校を卒業した人は2015年現在42歳。
つまり、44歳までの割合46%は就職氷河期に社会に出てきた人達ってことになります。
何が言いたいのか。
現在44歳までの非正規雇用の人達は、このまま65歳を迎えると老後破産を迎える可能性が高いってことです。
最近下流老人っていう言葉が流行りはじめています。
下流老人とは?
下流老人の特徴は、以下の3つの特性が、全て当てはまることです。
① 収入が著しく少ない
② 十分な貯蓄がない
③ 頼れる人間がいない
この3つが当てはまると下級老人と、藤田孝典著「下流老人」では定義しています。
間単に言ってしまうと、満足に生活できない老後を送る老人ってことでしょうね。
スーパーマーケットでは、見切り品の惣菜や食品を中心にしか買えずに、その商品を数点だけ持って、レジに並ぶ老人。
そのスーパーマーケットで、生活の苦しさから万引きをしてしまい、店員や警察官に叱責されている老人。
あるいは、医療費が払えないため、病気があるにも関わらず、治療できずに自宅で市販薬を飲みながら痛みをごまかして暮らす老人。
夏場に暑い中、電気代を気にして、室内でエアコンもつけずに熱中症を起こしてしまう人。
家族や友人がいないため、日中は何もすることがなく、年中室内でひとりテレビを見ている状態にある人。
収入が少ないため、食事がインスタントラーメンや卵かけご飯などを繰り返すような著しく粗末であり、3食まともに取れない状態にある人。
ボロボロの築年数40年の持ち家に住んでおり、住宅の補修が出来ないため、すきま風や害虫、健康被害に苦しんでいる人。
国民年金だけでは生活できないという事実。
そんな時代がすぐ目の前まで来ているのですから、今のうちに、体が動くうちに対策をとっておきたいですね。