公務員も厚生年金に加入となります。
厚生年金と共済年金が統合されますがデメリットは?
特に共済年金に加入している方はデメリットを感じているのでは?
平成27年10月から統合されます。
具体的なポイントは以下のとおりです。
共済年金と厚生年金の制度的な違いは、基本的に厚生年金に揃えて解消
共済年金の保険料を引き上げ、最終的に厚生年金の平成29年9月以後の保険料率18.3%に統一
厚生年金事業の実施にあたっては、引き続き共済組合や私学共済事業団を活用
共済年金の3階部分(職域年金相当分)は廃止され、新たな3階部分の年金は別の法律で制定
上の図を見てください。
どこが違うかわかりますか?
変更前と変更後
変更前
厚生年金=1階部分が国民年金、2階が厚生年金
いわば、2階建ての家ですね。
共済年金=1階国民年金+2階共済年金+3階職域加算
3階建ての家
これが変更後
どっちも2階建て。
あれ?
共済年金、損してない?
逆に厚生年金加入者から見ると
あれ?共済年金ズルくない?
今回の統合はこの差をなくしましょう。という意味です。
共済年金いくら得?
計算式がありますが、みてもわからないので
ズバリいいます。
共済年金の方が21万円くらい得です!
すいません!言い方違います。
38年加入したら21万円年金が多いです。
ほかにもあります。
保険料ですが、現在は
保険料比較(年金部分)平成26年4月現在 年収ベース
厚生年金 17.200%
国家公務員、地方公務員共済 16.570%
私立学校共済 14.180%
私学共済安いですね。
これも是正します。
今後はこうなります。
厚生年金が2017年、国家公務員、地方公務員共済が2018年、私学共済が2027年に18.300%になり統一される予定です。
職域加算は今後なくなるようですが、当面上乗せ部分は残るようですね。
過去にもあった年金統合
過去、「JR」「NTT」「JT」の3社はそれぞれ「日本国有鉄道」「日本電信電話」「日本専売公社」という公営企業だったわけですが、公営企業時代の年金制度はいずれも「共済年金」でした。この3社が民営化された後、1997年に厚生年金に統合されています。
また、農林漁業団体職員共済年金という制度も存在していました。これも2002年に厚生年金に統合されています。
共済年金を厚生年金に統合する流れの総仕上げが、今回の公務員(私学共済を含む)共済年金の統合といえるかもしれません。
当面すぐには職域加算の部分から
支払われる年金に違いがあるでしょうがいずれ差はなくなっていくでしょう。
今回の統合で公務員に対しての締め付けだ。と感じる人もいるかもしれません。
しかし、良く考えて見て下さい。
公務員はよほどのことが無い限りクビにはなりません。
それでも優遇される公務員
例えば、最近新聞を読んでていても
飲酒運転、盗撮、こんな事しても公務員はクビになる人少ないですよね。
まれにクビになる人がいますが、退職金は支払われているようです。
民間企業に勤める会社員は即クビです。退職金もありません。
大学を卒業して65歳までの約43年間。
安泰な公務員と波乱万丈な会社員。
どっちが楽しいかは別として
こういった統合を行い、差を少なくしていこうというのが
政府の狙いなんでしょうね。